#13 京都に現れた、ニューヨークのアートカフェ。感性が響き合う宿
パンとサーカス
京都府京都市/ 【閉業】ゲストハウス文化の記録として掲載
パンとサーカス
京都府京都市/ 【閉業】ゲストハウス文化の記録として掲載
※こちらの宿は現在営業を終了しています。ゲストハウス文化の記録として掲載を残しています。
京都でゲストハウスといえば、京町家を活かして“和”を基調としたもの。その考えが当たり前だった2011年10月、イメージを大きく覆すように、京都の五条にパンとサーカスがオープンしました。
ニューヨークでアンティーク家具の買い付けと日本人向けゲストハウスの経営を手がけていたオーナーさんと、京都の老舗着物メーカーの代表でありながらアートディレクター・絵師も務める方。2人の感性が響き合ったことで、この宿が誕生したと伺いました。当時、旅人の間では「ゲストハウスの逆輸入」と表現され、注目が集まっていました。
宿のコンセプトは「世界中から集まる若き表現者たちのサロン」。築100年以上もする元質屋の京町家をキャンバスに、ニューヨークで買い付けられたアンティーク家具や、ニューヨークで活躍するアーティストの作品などがずらり。まるでニューヨークのアートカフェに迷い込んだかのようでした。
夜になると、バー&リビングにあるロウソクにあかりが灯され、なんとも幻想的な雰囲気に。誕生日ケーキのロウソクを前にしたあの特別な瞬間のように、思わず胸が高鳴る空間でした。
その後、急激なインバウンドの高まりを受け、京都はゲストハウスの激戦区となりました。その影響からか、2016年6月にパントサーカスは惜しまれつつも閉店。今では京都にアートやカルチャーを発信する宿は複数ありますが、2011年当時、ここまでアートを軸にした宿は珍しかったように思います。
私がこの宿を訪れたのは、オープンから約3か月後の2012年1月。東京で暮らす友人が関西を訪れた際に一緒に宿泊しました。その後、大阪から東京へ転勤になった私は、その友人を含む4人で“ゲストハウスのようなシェアハウス”をはじめることになりますが、それはまた、別のお話。

photo by FootPrints

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